山野の林内などに生える多年草で、高さは８〜４０センチ。茎は分枝しないか、まれに分枝する。葉は互生し、長楕円形〜卵形、先は鋭く尖り、縁に半円形の突起がある。３〜７脈があり、無毛、裏面はやや白みを帯びて光沢がある。
花は茎頂に１〜２個、横向き〜やや下向きに咲く。花被片は白色で６枚、披針形〜広披針形、長さ１〜１.５センチ、広鐘形に開く。花期は４〜５月。北海道〜九州に分布する。

〜徒然想〜

春の奥多摩笹尾根を、花を求めて散策しました。思いの外花に出逢えず、寂しい思いをしていると、ある区域からチゴユリの並木道になりました。１ｍほどの尾根道の両側には、びっしりとチゴユリが咲いています。
まるで、今まで花が見つからなかった私を励ますように、頭を垂れて控えています。現金なもので、それまでの意気消沈はうそのようで、両側に控えるチゴユリに声をかけながら殿様気分で山を下りました。

北海道では変わったチゴユリに出逢いました。花が上向きに咲き、花被片が細いです。葉先が尾状に尖るものも見られました。

似た仲間にオオチゴユリがあり、その他エダウチチゴユリ、ホウチャクチゴユリ（ホウチャクソウとの交雑種）があります。それらしき花をオオチゴユリの項に収載しました。

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