高山帯の草地などに生える多年草で、高さは7〜12センチ。葉は3〜5個付き、長楕円形〜広披針形、一番下の葉が大きく、基部は茎を抱く。
花は茎頂に総状に多数付き、淡緑色。苞は披針形、花弁より長く、背萼片は卵形、側花弁は披針形で同長5ミリほど。唇弁は先端が3浅裂し、長さ5ミリ以下、距は球形。花期は7月。本州中部地方に分布する。
〜徒然想〜
ずっと以前に富士山麓の観察会でこの花をみつけ、タカネアオチドリと教えられました。しかし調べてみると、タカネアオチドリは背丈が低く10センチほどで、南アルプス特産とあります。
富士山麓の個体はよく似ているものの背丈が20センチを超え、故意に植えられたようにも思え、本項にアップすることはできませんでした。
ある情報を得て山に向かいます。3度ほど登った山ですが、年齢とともに今回は喘ぎながらの登りになり、身体の鈍りを思い知らされました。
タカネアオチドリは、笹が侵出した草地に隠れるように生えていました。笹の侵出が進むと消えかねない状況に感じました。
なお、APG分類ではアオチドリと区別できないとされています。
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