ヒカゲハリスゲ

カヤツリグサ科 ハリスゲ属

 
2021.6.8 静岡県   2021.7.6 静岡県

渓畔林内などに生える多年草で、高さは10〜30センチ。根茎は短く、叢生する。葉は幅1
.5〜3ミリ。小穂直下の茎は著しくざらつく。
小穂は1個頂生し、長さ4〜6ミリ、上部に極めて短い雄花部がある。鱗片は褐色を帯び、雌鱗片は果胞と同長で、先は尖る。果胞は長さ2
.5〜3ミリ、無毛で熟しても膨らまない。柱頭は3岐する。果()期は5〜6月。北海道、関東、中部地方、紀伊半島に分布する。

〜徒然想〜

小穂は短く、雄性部は短く目立たない、小穂直下の茎がざらつくという特徴を確認し、ヒカゲハリスゲと同定しました。果胞に細脈があるのも特徴ですが、どういう細脈なのか分からず、確認できませんでした。

以前に他のスゲを撮影したときに、背景に写り込んでいたハリスゲの仲間です。再訪し、あらためて撮影しました。
全体的に小さく、花茎は10センチほど、小穂は長さ5ミリほどで、全体が緑色です。これでは、なかなか気付きません。小さい植物ですので、地に這いつくばるように撮影します。端から見ると、滑稽な姿でしょう。


−同じ科の植物−

  コハリスゲを追加するにあたり、よく似ている本種を見直し画像を追加し、コハリスゲと比較してみました。
両者の違いはコハリスゲの項に記載しました。

 
 
 2021.7.6 静岡県
果胞は細脈があるように見えます
鱗片は果胞よりやや短です
   2021.7.6 静岡県
花茎の下はざらつきます 果胞、鱗片は落ちやすいです
 
 2021.7.6 静岡県   2021.7.6 静岡県  
 
 2021.7.6 静岡県    2021.7.6 静岡県
以下画像を追加します     
 
 2022.5.18 山梨県    2022.5.18 山梨県
果胞は熟しておらず開出していません   
 
 2022.5.18 山梨県
葉鞘の基部は淡色でした
  2022.5.18 山梨県
果胞の先は尖り、柱頭は3岐します
 
 
 2022.5.18 山梨県
鱗片は果胞とほぼ同じ長さです
   2022.5.18 山梨県
有花茎は15センチ超、葉は8センチほどで細いです
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